坂東玉三郎さんという歌舞伎役者の方のエピソード。

少年の頃、彼の父親がその頃新しく作られた蛍光灯を買ってきた。

その白くこうこうと照らされた部屋を見た彼はとたんに気持ちが悪くなり、「これはいやだ!」とだだをこねて、明りを元の暖かい色のものに変えてもらった。

彼の不快感の原因は、光の色が変わることによって部屋の色彩が無機質に変わってしまったことだった。

白い明かりははっきりと色んなものを見せてくれる便利なものですが、刺激が強く神経が落ち着きにくいという面があります。

暖かい色合いの部屋で長い時間過ごした後、蛍光灯の部屋に入ってみると違いがよく分かります。

なるべく、自然光や暖かい色の明かりで過ごせたらいいなと思っています。

北欧の人の目の色があんなに透明感があるのは、ふだん目の届く日光の量が他の地域に比べて微弱だからだそうです。

以前フィンランドの画家の展覧会に行ったとき、彼女がイタリアを描いた絵を見たのですが、全てがペールトーンで描かれていて、イタリアがこんな風に見えるのか!!と驚いたことを思い出します。

その人が共に育った太陽が、色彩感覚を決めているのですね。

フィンランド出身トーベヤンソンの描く世界
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